オプションのカレンダー・スプレッドとは、
同銘柄(市場)の期近限月のコールまたはプットを売り、同時に
期先限月のコールまたはプットを買うスプレッド取引のことを言います。
カレンダー・スプレッドでは、
必ず期近のオプションを売ります。
カレンダー・スプレッドでは、
次のいずれかの場合に利益になります。
1、期近のオプション・プレミアムが、期先のオプション・プレミア
ムよりも剥げた(減少した)場合。
2、期先のオプション・プレミアムが、期近のオプション・プレミア
ムより増加した場合。
利益を得るために仕掛けるパターンのカレンダー・スプレッドは、
1のパターンでして、利益を得るために仕掛けるパターンであります。
カレンダー・スプレッドは、オプションの時間価値は、
満期が近くなるにしたがって急激に剥げていく性質を利用して仕掛ける戦略です。
期近のスプレッドを売るのは、その性質を利用しているからです。
●どういう条件のときに仕掛けるのか?
★原市場の上昇が見込めるとき
→期近のコールを売り期先のコールを買う。
原市場が上昇すると、コールのプレミアムは、期先のほうがデルタが高いため
に期先のほうが期近よりも上昇する傾向にあるためだからです。
★原市場の下落が見込めるとき
→期近のプットを売り期先のプットを買う。
期先のほうがデルタが高いために、原市場が下落すると、プットのプレミアム
は期先のほうが期近よりも上昇する傾向にあるためだからです。
★異限月間にボラティリティの差があるとき
(期近のボラティリティが期先のボラティリティよりも著しく高いとき)
→例えば、原市場が急上昇するときや急落するときは、期近のオプ
ションに買いが集中するため、期近のボラティリティが期先のボラ
ティリティより高くなる傾向がありますので、このようなときが仕掛けのチ
ャンスとなります。
★期近のタイムディケイ(時間価値の減少)を狙うとき
(原市場の動きが、一定のレンジ内であるとき)