ITM(イン・ザ・マネー)
オプションを取引するにあたって避けては、 通れないキーワードがあります。
それが、ITM(イン・ザ・マネー)と OTM(アウト・オブ・ザ・マネー)と ATM(アット・ザ・マネー)です。
この3つは、
原市場の価格と権利行使価格との関係を示しています。
この
「ITM&OTM&ATM=原市場の価格と権利行使価格と の関係」は、
デルタに影響を与えるだけでなく、オプションのリスク管理や
売買戦略を立てるうえでもとても重要な要素になります。
このページでは、ITMを見て行きましょう。
ITMとは、権利行使で得た原市場のポジションを
同時に 反対売買することによって利益を手にできる状態のものです。
つまり・・・。
コールの場合は権利行使価格が原市場の
価格水準より小さいもの、プットの場合は、
権利行使価格が原市場の価格水準より大きいものを指します。
例えば、銘柄Aの現在の株価を13500円とします。
ここで、13000コールを権利行使すると
株価13500円の銘柄Aを1枚13000円で購入できます。
このとき、購入と同時に銘柄Aを現在の株価13500円で売却しますと、
(13500円−13000円=500円)になりまして、
500円の利益を上げることができるようになります。
つまり、このときの13000コールはITMということになります。
更に、もうひとつ、例を挙げましょう。
例えば、銘柄Bの現在の株価を13500円とします。
ここで、14000プットを権利行使すると
株価13500円の銘柄Bを1枚14000円で売却できます。
そして、売却と同時に銘柄Bを現在の株価13500円で
買い戻して、同銘柄の株式を持っていませんので
空売りポジションを持つものとします。
14000円で売ったものをそれよりも安い値の
13500円で買いますので、
(14000円−13500円=500円)になりまして、 500円の利益を上げることができますので
このときの14000プットは、ITMとなります。
日経225オプションの大切な概念ですので、
もう一度、ポイントとしてまとめておきましょう。
*POINT
■コールの場合は権利行使価格が原市場の価格水準よ
り小さいものが、ITMになる。
(反対売買で利益になる→現在の価格よりも安い値段で買える。
例えば、13000円のものを14000円買えるなど)
■プットの場合は権利行使価格が原市場の価格水準よ
り大きいものが、ITMになる。
(反対売買で利益になる→現在の価格よりも安い値段で売れる。
例えば、13000円のものを14000円で売れるなど)