オプションの本質
さて、今まで、オプションとは?、 プレミアムとは? と
説明をすすめてきましたが、
オプションを本当に知るには、この説明だけでは不充分です。
なぜなら、これらのことは、
オプションの本質ではなくて、オプションの定義なのです。
オプションの根幹をなしていますのは、「確率統計論」なのです。
オプションは、「将来、どう変動するかわからない相場」を
確率統計論で、「将来、どう変動するか」
つまり、「今後1年のうちに上下にどれだけ動く可能性があるか」
を求めているといえます。
その「今後1年のうちに上下にどれだけ動く可能性があるか」を
知るために、数字の散らばりの度合いを測るモノサシであります、
標準偏差を使います。
この標準偏差(シグマ)は、
オプションにおけるボラティリティなのです。
ボラティリティを知ることにより、
「今後1年のうちに上下にどれだけ動く可能性があるか」を
見極めることが出来るようになります。
ボラティリティに関しましては、以下のことを覚えておきましょう。
●ボラティリティは一定の範囲内を往来しています
●ボラティリティが高いときにはプレミアムが上がり、
ボラティリティが低いときにはプレミアムが下がります
●標準偏差が、大きいとボラティリティが高く、
標準偏差が、小さいとボラティリティが低くなります
●ボラティリティはリスクを測るモノサシにも使われます
ボラティリティを利用して
利益を得ようとすることは比較的簡単であると思われます。
なぜなら、
「ボラティリティを知ることで今後1年間のうちで
上下にどれだけ動くのかが把握できる」からです。
下図のグラフは、正規分布
(Normal Distribution)を表わしています。
これは3を平均値として1シグマが2の左右対称のグラフです。
これが、基本中の基本なのです。
実際のオプションの世界では、
このようなきれいな正規分布にはなりませんが、大切な考え方です。